- 耳たこ化学基礎「化学反応式」の暗記ページです。
- 四角い枠をクリックすると解答が表示され、下のボタンで一括表示・非表示の切替ができます。
- 耳たこ音読では音声ファイルを再生して要点を音読します。通学時間などのスキマ学習に最適です。
- 目次をクリックすると各セクションへ移動します。
化学反応式
耳たこ音読|化学反応式
音声を再生して要点を音読しよう。耳たこになるまで、くり返し聞いて声に出すのが効果的!
ナレーション 音読さん
物質の反応を化学式を用いて表した式を○○式といい、反応する物質を用語、反応してできる物質を用語という。
化学反応式は左辺に用語、右辺に用語を書き、「→」で結び、両辺の何の数が同じになるように係数を付ける。このとき、化学反応式の用語は、反応物や生成物の用語と等しくなる。さらに、気体の場合は用語も等しくなる。
○○式とは、反応に関係する粒子だけを表した式であり、両辺の用語の総和が等しくなるようにする。
化学反応式とその表し方
■ 化学反応式の表し方
② 両辺の何の数が同じになるように係数を付ける。
③ 用語などの反応に関係のない物質は反応式中には書かない。
CH₄ + 2 O₂ → CO₂ + 2 H₂O
■ イオン反応式
Ca²⁺ + 2 OH⁻ → Ca(OH)₂
Cl₂ + 2 Br⁻ → 2 Cl⁻ + Br₂
化学反応式と目算法
① 用語を左辺に、用語を右辺に書き、「→」で結ぶ。
□CH₄ + □O₂ → □CO₂ + □H₂O
② 化学反応式全体で登場回数の少ない原子に着目して、その原子を含む分子の係数を数とする。
炭素原子Cに着目して、CH₄の係数を1とするとCO₂の係数も1となる。
1 CH₄ + □O₂ → 1 CO₂ + □H₂O
③ 係数の決まった分子より、両辺の原子の数を揃えて、残りの分子の係数も決めていく。
水素原子は左辺に4個あるので、右辺のH₂Oの係数は2となる。
1 CH₄ + □O₂ → 1 CO₂ + 2 H₂O
酸素原子は右辺に2+2=4個あるので、左辺のO₂の係数は2となる。
1 CH₄ + 2 O₂ → 1 CO₂ + 2 H₂O
④ 係数の1は省略する。また、係数が分数になったら、最後に両辺に同じ数をかけて数としておく。
CH₄ + 2 O₂ → CO₂ + 2 H₂O
©︎ 2025 耳たこ高校化学暗記帳 ch.yorikuwa.com
次の化学反応式を係数を求めて、完成させよ。
\({\small (1)}~\)□C₂H₆ + □O₂ → □CO₂ + □H₂O
\({\small (2)}~\)□Cu + □Ag⁺ → □Cu²⁺ + □Ag
\({\small (1)}~\)□C₂H₆ + □O₂ → □CO₂ + □H₂O
炭素原子Cに着目して、C₂H₆の係数を1とするとCO₂の係数は2となる
1 C₂H₆ + □O₂ → 2 CO₂ + □H₂O
水素原子は左辺に6個あるので、右辺のH₂Oの係数は3となる
1 C₂H₆ + □O₂ → 2 CO₂ + 3 H₂O
酸素原子は右辺に4+3=7個あるので、左辺のO₂の係数は \(\displaystyle \frac{\,7\,}{\,2\,}\) となる
1 C₂H₆ + \(\displaystyle \frac{\,7\,}{\,2\,}\) O₂ → 2 CO₂ + 3 H₂O
係数は整数でないといけないので、両辺を2倍して整数とすると、
2 C₂H₆ + 7 O₂ → 4 CO₂ + 6 H₂O
\({\small (2)}~\)□Cu + □Ag⁺ → □Cu²⁺ + □Ag
両辺の電荷を揃えるために、銀(Ⅰ)イオンの係数は2となる
□Cu + 2 Ag⁺ → □Cu²⁺ + □Ag
よって、右辺の銀原子の係数も2となり、銅原子と銅(Ⅱ)イオンの係数は1となる
Cu + 2 Ag⁺ → Cu²⁺ + 2 Ag
化学反応式の量的関係
化学反応式の係数と物質量
メタンの燃焼における化学反応式において、
CH₄ + 2 O₂ → CO₂ + 2 H₂O
この化学反応式の係数より、
\(1~{\rm mol}\) のCH₄と \(2~{\rm mol}\) のO₂が反応し、
\(1~{\rm mol}\) のCO₂と \(2~{\rm mol}\) のH₂Oが生成する。
この表より、比の式を作って計算する。
©︎ 2025 耳たこ高校化学暗記帳 ch.yorikuwa.com
標準状態で、\(11.2~{\rm L}\) のプロパンC₃H₈(分子量 \(44\))を空気中で完全燃焼したところ、CO₂(分子量 \(44\))とH₂O(分子量 \(18\))が生成した。
O₂(分子量 \(32\))として、次の問いに答えよ。
\({\small (1)}~\)反応するO₂と生成するH₂Oの質量を求めよ。
\({\small (2)}~\)反応するO₂と生成するCO₂の体積を求めよ。
\({\small (3)}~\)プロパン \(11.2~{\rm L}\) と酸素 \(44.8~{\rm L}\) が反応するとき、残った気体の種類と体積を求めよ。
プロパンC₃H₈が完全燃焼したときの化学反応式は、
C₃H₈ + 5 O₂ → 3 CO₂ + 4 H₂O
\({\small (1)}~\)反応するO₂と生成するH₂Oの質量を求めよ。
プロパンC₃H₈ \(11.2~{\rm L}\) の物質量は、
これより、
\(\begin{eqnarray}~~~\displaystyle \frac{\,1\,}{\,n\,}&=&\displaystyle \frac{\,22.4\,}{\,11.2\,}
\\[5pt]~~~n&=&0.5~{\rm mol}
\end{eqnarray}\)
よって、プロパンC₃H₈の物質量は \(0.5~{\rm mol}\) となり、
C₃H₈ + 5 O₂ → 3 CO₂ + 4 H₂O
反応式の係数の比=物質量の比となるので、
O₂は \(0.5{\, \small \times \,}5=2.5~{\rm mol}\)
CO₂は \(0.5{\, \small \times \,}3=1.5~{\rm mol}\)
H₂Oは \(0.5{\, \small \times \,}4=2.0~{\rm mol}\)
よって、反応するO₂(分子量 \(32\))は \(2.5~{\rm mol}\) より、
\(2.5{\, \small \times \,}32=80~{\rm g}\)
生成するH₂Oの(分子量 \(18\))は \(2.0~{\rm mol}\) より、
\(2.0{\, \small \times \,}18=36~{\rm g}\)
したがって、O₂ \(80~{\rm g}\)、H₂O \(36~{\rm g}\)となる
\({\small (2)}~\)反応するO₂と生成するCO₂の体積を求めよ。
C₃H₈ + 5 O₂ → 3 CO₂ + 4 H₂O
化学反応式において、係数の比=気体の体積比であるので、
よって、反応するO₂の体積 \(V_1~{\rm L}\) は、
\(\begin{eqnarray}~~~\displaystyle \frac{\,1\,}{\,11.2\,}&=&\displaystyle \frac{\,5\,}{\,V_1\,}
\\[5pt]~~~V_1&=&5{\, \small \times \,}11.2
\\[3pt]~~~V_1&=&56.0~{\rm L}
\end{eqnarray}\)
生成するCO₂の体積 \(V_2~{\rm L}\) は、
\(\begin{eqnarray}~~~\displaystyle \frac{\,1\,}{\,11.2\,}&=&\displaystyle \frac{\,3\,}{\,V_2\,}
\\[5pt]~~~V_2&=&3{\, \small \times \,}11.2
\\[3pt]~~~V_2&=&33.6~{\rm L}
\end{eqnarray}\)
したがって、O₂ \(56.0~{\rm L}\)、CO₂ \(33.6~{\rm L}\)となる
\({\small (3)}~\)プロパン \(11.2~{\rm L}\) と酸素 \(44.8~{\rm L}\) が反応するとき、残った気体の種類と体積を求めよ。
酸素 \(44.8~{\rm L}\) の物質量は、
\(\begin{eqnarray}~~~\displaystyle \frac{\,1\,}{\,n^{\prime}\,}&=&\displaystyle \frac{\,22.4\,}{\,44.8\,}
\\[5pt]~~~n^{\prime}&=&2.0~{\rm mol}
\end{eqnarray}\)
これより、酸素 \(2.0~{\rm mol}\) となるが、
プロパンC₃H₈ \(11.2~{\rm L}\)、\(0.5~{\rm mol}\) と反応する酸素は \(2.5~{\rm mol}\) より、プロパンは完全に反応せずに残る
酸素 \(2.0~{\rm mol}\) と反応するプロパンC₃H₈、生成するCO₂とH₂Oの物質量は、係数の比=物質量の比となるので、
C₃H₈ + 5 O₂ → 3 CO₂ + 4 H₂O
C₃H₈は \(2.0{\, \small \times \,}\displaystyle \frac{\,1\,}{\,5\,}=0.4~{\rm mol}\)
CO₂は \(2.0{\, \small \times \,}\displaystyle \frac{\,3\,}{\,5\,}=1.2~{\rm mol}\)
H₂Oは \(2.0{\, \small \times \,}\displaystyle \frac{\,4\,}{\,5\,}=1.6~{\rm mol}\)
これより、反応後に残った気体は、
プロパンC₃H₈ \(0.5~{\rm mol}\) が \(0.4~{\rm mol}\) 反応して、\(0.1~{\rm mol}\) 残り、この体積は、
\(22.4{\, \small \times \,}0.1=2.24~{\rm L}\)
生成するCO₂は、\(1.2~{\rm mol}\) より、この体積は、
\(22.4{\, \small \times \,}1.2=26.88~{\rm L}\)
したがって、反応後に残る気体は、
プロパンC₃H₈ \(2.24~{\rm L}\)
二酸化炭素CO₂ \(26.9~{\rm L}\)
となる


